新型コロナ後遺症　嗅覚障害の治療について

2021年9月17日

新型コロナウィルス感染後、嗅覚障害が残り不安に思われる方も多いかと思います。
発症から２週間で60~80%の方は治療なしで改善すると言われています。
当院耳鼻科では発症日より１ヶ月経過しても改善しない方を対象に嗅覚障害の治療を行っております。

＊受診の際にはコロナウィルス感染症を診断された日の記載のある検査結果などありましたらご持参ください。

＜対象とする患者様＞

・１３歳以上の方</font color>
・コロナウィルス感染発症から１ヶ月以上経過している方</font color>

＜診察までの流れ＞

＊来院時、問診票に陽性判明日・隔離解除日などを記載していただきます。
＊診察：　鼻内の診察（ファイバースコープなどを用いて）臭いの通り道（臭裂）に異常がないか、副鼻腔炎などの疾患がないか確認。アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎が認められた場合は嗅覚回復の妨げになるため併せて治療が必要となります。

＜治療＞

【内服治療】　嗅覚障害に効果のあるビタミン剤や漢方薬を処方致します。
・（症状に応じて）ステロイドの点鼻薬など

【嗅覚刺激療法】

★自宅での嗅覚トレーニング・リハビリ
・嗅覚が低下していても様々な匂いをそのイメージをしながらかいでいただくことで嗅神経の再生を促すことができ回復すると言われています。
・アロマオイル（よく用いられるのは、ローズマリー・ラベンダー・レモン・ユーカリなどですがお好きなもので大丈夫です。）やコーヒー、お茶など3つほどの匂いを１日２回朝晩３０秒程度１２週間嗅ぐという方法です。（アロマオイルなどは直接匂いをかがず、瓶を持って手で仰ぐようにかいでください。）

【治療期間について】

・治療にすぐ反応される方・なかなか治療効果が出ない方とかなり個人差が見受けられます。
・コロナウィルス感染症についてはまだ未知のことが多く、嗅覚障害についても治療期間など明らかな定義はありません。
・治療期間は相談しながら決めさせていただきます。

佐々木クリニック
耳鼻咽喉科・アレルギー科